滞在中 入門 2026.07.03

海外送金の手数料比較【2026年版】銀行・Wise・ネット銀行を「着金額」で比べる(みずほで4.5万円損した僕の反省つき)

読了 約11分 ✓ 内容確認 2026.07.11 全10章
筆者:Jin|アメリカ駐在4年目・米国工場長

日本の製造業から渡米し、赤字工場を黒字化。実資産を 2,000万→6,400万円 にした過程を、失敗も実数字も公開しています。FPでも税理士でもない「自分で全部やった人」の記録です。著者の経歴 →

この記事の結論(先に3行) 海外送金は「送金手数料」だけ見ると必ず損します。比べるべきは送金手数料+為替スプレッド+受取側手数料をぜんぶ引いた後の「着金額」。同じ金額を送っても、メガバンクとWiseでは総コストが10倍以上ひらくこともあります。少額を何度も送るならWiseかソニー銀行、まとまった額を一括ならWiseが2026年時点では有力。ただし各社2026年4月前後に手数料を改定しているので、送る直前に各社公式で最新の数字を確認すること。

駐在が決まって最初にぶつかるお金の壁のひとつが、日本から現地口座への送金です。

僕は渡米直後、生活の立ち上げ資金(約300万円)を日本から動かす必要がありました。そのとき何も考えずメガバンク(みずほ)で送ってしまい、手数料と為替スプレッドの積み上げで合計4.5万円ほど余計に払ったと後から気づきました。当時の僕は「送金手数料が数千円」としか見ておらず、目に見えない為替スプレッドの存在すら知りませんでした。

この記事は、当時の自分に読ませたかった「着金額ベースの比較決定版」です。メガバンク・ゆうちょ・ネット銀行・Wise・Revolutを同じ土俵で並べます。


そもそも海外送金の「本当のコスト」は4つの合計

多くの比較記事が「送金手数料◯◯円」だけで語りますが、それは氷山の一角です。海外送金で実際に引かれるのは次の4つ。

コストの正体中身見えやすさ
① 送金手数料銀行に払う定額の手数料(例:3,000〜7,000円)見えやすい
② 為替スプレッド銀行の交換レート(TTS)と仲値の差。ここが最大の隠れコスト見えにくい
③ 中継銀行(コルレス)手数料SWIFT経由で経由する銀行が抜く手数料ほぼ見えない
④ 受取銀行手数料現地口座で着金時に引かれる手数料ほぼ見えない

②の為替スプレッドがクセ者です。たとえば1ドルあたり1円のスプレッドで100万円分を送ると、当時のレート次第で約6,000〜7,000円が”レートに溶けて”消えます。手数料の欄には一切出てきません。

だから比較の軸は「送金手数料」ではなく、最終的に相手の口座にいくら着いたか(着金額)で統一するのが正解です。


みずほ銀行の海外送金手数料は?(メガバンクの代表例)

「みずほ 海外送金 手数料」で調べている人向けに、まずメガバンクの代表としてみずほから。

  • みずほダイレクトアプリからの外国送金:送金手数料 一律5,000円(税込)(出典:みずほ銀行FAQ
  • 為替スプレッド:米ドルで概ね1ドルあたり1円上乗せ(TTS=仲値+1円)
  • リフティングチャージ(コルレス先支払手数料):数千円かかる場合あり(要一次確認)

Wiseが公開している比較では、10万円をイギリスへ送った場合、みずほは合計11,000円超、Wiseは約793円という数字が出ています(出典:Wise公式ブログ)。同じ10万円を送るのに、着金額ベースで1万円以上の差です。

三井住友(3,000〜3,500円程度)や三菱UFJ(2,500〜3,000円程度)もアプリ経由なら送金手数料はみずほより安いことがありますが、為替スプレッド1円/ドル前後がどこも乗るため、総コストの構造は似ています(各行の数値は要一次確認・出典:SBIイーファイナンスの比較)。

僕がやらかしたのはここです。「手数料5,000円くらいなら」と思って複数回に分けて送ったら、手数料×回数+スプレッドの積み上げで、気づけば4.5万円が消えていました。メガバンクは「安心」だけど、着金額で見ると一番高い選択肢になりがちです。


ゆうちょ銀行の国際送金

「ゆうちょ 海外送金」で来る人向け。ゆうちょは2025年7月に「ゆうちょの国際送金」というWebサービスを始めています。

  • Web経由の送金手数料3,000円/回(出典:ゆうちょ銀行公式
  • 窓口:7,500円程度(要一次確認)
  • 為替スプレッド:約2円/ドルという情報があるが公式に明記なし(要確認)
  • 中継・受取銀行の手数料は「送金額から差し引かれる場合がある」と記載のみで金額非公示

送金手数料そのものはメガバンクより安いものの、スプレッドが公式に見えないのが評価しづらい点。着金額が読みにくいサービスです。


ネット銀行(住信SBI・ソニー銀行)は安いのか

住信SBIネット銀行(NEOBANK)

  • 送金手数料:3,500円/回2026年4月16日改定後
  • ⚠️ 2026年4月16日に値上げ実施済み。理由は「マネロン・テロ資金供与対策強化による事務コスト増加」(出典:手数料改定のお知らせ外貨送金サービス
  • 組戻・変更・照会手数料:各5,000円
  • リフティングチャージは差し引かれる場合ありと明記(金額非公示)、為替スプレッドは公式から具体値を取得できず(要確認)

ソニー銀行

ネット銀行のなかで駐在員に評判がいいのがソニー銀行。理由は為替スプレッドの薄さです。

  • 送金手数料:3,000円/回(Club Sプラチナステージなら月3回まで無料
  • 為替スプレッド(米ドル):一般 15銭、プラチナステージ 4銭(出典:ソニー銀行 手数料ページ
  • 受取手数料なし(被仕向け送金手数料ゼロ)

メガバンクの「1円/ドル」に対してソニー銀行は一般でも「15銭」、プラチナなら「4銭」。スプレッドが桁で違う。100万円規模を送るとこの差がそのまま数千円〜1万円の着金額差になります。条件(Club Sステージ)を満たせる人には有力な選択肢です。


Wiseは本当に最安? Revolutとの違いも

「ドル 外貨 手数料 比較」で最終的に行き着くのがこの2つ。仕組みが銀行と根本的に違います。

Wise

  • 為替レートはミッドマーケットレート(銀行間レートそのまま)=スプレッドなし
  • 手数料は「固定+変動(送金額の約0.73%〜)」の透明な料金体系
  • 例:10万円をイギリスへ=約793円/50万円で約2,500〜4,000円/100万円で約5,000〜7,000円(目安。出典:Wise 手数料ページ。金額・通貨・入金方法で変わるので公式シミュレーターで都度確認)
  • 受取手数料なし(独自ネットワーク経由でSWIFTを使わないケースが多く、コルレス手数料が発生しにくい傾向がある—要確認)

スプレッドがゼロなのが最大の武器。とくに高額を一括で送るほど、銀行との差が開きます。

Revolut

  • プラン:スタンダード(無料)/プレミアム(980円/月)/メタル(1,980円/月)
  • 為替両替(スタンダード):平日・月30万円以内は手数料無料(ミッドマーケット)、月30万円超過分は0.5%、週末(NY時間 金17:00〜日18:00)は1%上乗せ
  • 送金手数料は無料をうたうが、中継銀行手数料は発生する場合あり(出典:Revolut公式プラン一覧。公式手数料ページが取得できずここは要確認)

Revolutは月30万円以内・平日という枠にハマれば実質無料級。ただし枠超過・週末に上乗せがあるので、「大きな額を一気に」より「日常のマルチカレンシー管理」に向くタイプです。


着金額ベースの比較まとめ表

同じ金額を送ったときのコスト構造を一覧にします(2026年7月時点。各社は改定するので送る前に公式で最終確認を)。

サービス送金手数料為替スプレッド(ドル)特記
みずほ(アプリ)5,000円約1円/ドルコルレス費別途・総コスト最上位
ゆうちょ(Web)3,000円約2円/ドル(要確認)受取側で差引あり
住信SBI3,500円要確認2026年4月値上げ後
ソニー銀行3,000円/プラチナ月3回無料15銭(一般)/4銭(プラチナ)受取手数料なし
プレスティア2,500円(残高100万↑)/7,000円/ゴールドは無料1円/優遇0.3円条件次第で最安クラス
Wise送金額の0.73%〜(10万円で約793円)スプレッドなし多くの場合いちばん安い
Revolut無料(月30万・平日枠内)無料(枠内)超過・週末に注意

※プレスティア(SMBC信託銀行)は前々月平均残高100万円以上で2,500円/件、ゴールド会員は無料、為替手数料無料プログラム適用でスプレッドが実質ゼロになる条件もあります(出典:プレスティア 為替手数料ページ。2026年4月1日に一部改定済み)。条件を満たせる人には化ける選択肢です。

数字を自分の送金額で試したい人へ:この記事の並びを実際の金額で計算できる海外送金の着金額シミュレーターを用意しました。送る額・回数を入れると、各社の着金額の差がそのまま出ます。


結局どれを選ぶ? 送り方で決める判断軸

「どれが一番安い」は状況で変わります。自分のケースに当てはめてください。

あなたの送り方おすすめの軸理由
月1〜2回、生活費を少額ずつWise or ソニー銀行プラチナ固定手数料の積み上がりが効く。ソニーは月3回無料、Wiseは少額でも割安
100万円超をまとめて一括Wise金額が大きいほど為替スプレッド(銀行の1円/ドル)の重さが増す。スプレッド0のWiseが有利
日常のマルチカレンシー管理も兼ねたいRevolut月30万・平日枠内なら無料。ただし枠と週末に注意
すでにメガバンクしか口座がない・急ぎメガバンク(割高は承知で)開設の手間ゼロ。ただし着金額で損する前提で使う

僕がいま渡米前に戻れるなら、Wiseの口座を日本にいるうちに開設しておきます。渡米後はSSNや現地口座の立ち上げでバタバタして、送金手段を吟味する余裕がありません。「送金の正しい方法」は、赴任前の自分に一番伝えたかったことのひとつです。

ちなみに、僕は当初「現金をある程度持って行って現地で両替すればいい」とも考えていました。結論、空港や街中の両替はレートが悪く、大金の持ち運びはリスクも大きいので、まとまった資金は送金の仕組みで動かすのが正解でした(僕の場合の反省です)。


中継銀行(コルレス)手数料という見えない落とし穴

最後に、比較表に数字で入れにくいけれど無視できないのがこれ。

SWIFT経由の送金は必ず**中継銀行(コルレスバンク)**を経由し、途中で手数料が抜かれます。金額は受取銀行・通貨・ルートで変わり、数百円〜数十ドル規模になることも(要確認)。しかも「OUR(送金人負担)/BEN(受取人負担)/SHA(折半)」の指定次第で着金額が変わります。SHAが一般的な設定ですが、これだと受取額が目減りします。

Wiseが「着金額で強い」のは、独自ネットワークを使いSWIFTを経由しないケースが多く、このコルレス手数料が発生しにくいから(要確認)でもあります。銀行送金で「思ったより着金が少ない」のは、たいていこの中継銀行が原因です。


まとめ:手数料は「払う額」じゃなく「消える額」で見る

海外送金でいちばん怖いのは、5,000円の手数料そのものより、気づかないうちにレートに溶けていくお金です。僕はそれを知らずに4.5万円を溶かしました。あの4.5万円があれば、家族で一時帰国の食事が何回できたか——いまでも少し悔しいです。

送金は、一度手段を決めてしまえば以降ずっと効く「仕組み」の話。最初の1回だけ、5分で着金額を比べてみてほしい。4.5万円を先に溶かした者からのお願いです。


よくある質問

Q. 海外送金でいちばん安いのはどこですか?

多くのケースでWiseが着金額ベースで最安です。為替スプレッドがゼロで手数料も透明だからです。少額を頻繁に送るなら月3回無料のソニー銀行プラチナ、条件を満たせるならプレスティアも競争力があります。ただし金額・通貨で変わるので、送る前にシミュレーターや各社公式で必ず確認してください。

Q. 送金手数料が安い銀行を選べば得ですか?

いいえ。送金手数料が安くても為替スプレッドが広ければ総コストは高くなります。比べるべきは「手数料+為替スプレッド+中継・受取手数料を引いた後の着金額」です。手数料欄の数字だけで判断すると、みずほのようにアプリ手数料は明確でもスプレッドとコルレスで着金額が目減りする、という落とし穴にはまります。

Q. メガバンクからの海外送金はやめたほうがいいですか?

急ぎで、すでにメガバンク口座しかない場合は選択肢になりますが、着金額で損する前提で使うべきです。10万円の送金で、みずほは合計1万円超・Wiseは約800円という比較データもあります(出典:Wise公式ブログ)。定期的に送るなら、渡米前にWiseなどの口座を開いておくのが結局いちばん得です。


※本記事は僕(Jin)の実体験と各社公式情報をもとにした記録で、投資助言ではありません。手数料・レートは各社が随時改定します(2026年4〜7月にかけて複数社が改定済み)。送金前に必ず各公式ページの最新情報をご確認ください。

免責

この記事は一人の駐在員の実体験の記録であり、投資・税務・法律の助言ではありません。 投資は自己責任で、税務は必ず専門家にご相談ください。制度・手数料は執筆時点の情報です。 詳しくは免責事項へ。

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『駐在のお金、全部やってみた』

このブログの4年分の記録を、出国前→着任→駐在中→帰国の時間軸で1冊に再構成しました。 失敗の実額と実ポートフォリオまで、全部載せています。